試用期間で退職を伝えるとき、
「どうして辞めるの?」
「何が合わなかったの?」
「何か不満があった?」
と理由を聞かれることがあります。
しかし、本当の理由をすべて詳しく話したいとは限りません。
人間関係が気になった場合もあれば、仕事内容が合わないと感じた場合、入社前に想像していた職場と違った場合など、理由はさまざまです。
中には、
「本音を言うと角が立ちそう」
「誰かの名前を出したくない」
「詳しく説明すると引き止められそう」
と考える人もいるでしょう。
そんなときは、退職理由を長く説明するよりも、必要な範囲で簡潔に伝え、退職意思そのものは曖昧にしないことが大切です。
たとえば、
「実際に働く中で、自分が想定していた働き方との違いを感じ、今後について考えた結果、退職したいと考えています」
くらいでも伝えられます。
この記事では、試用期間で退職理由を詳しく言いたくないときの伝え方と、さらに理由を聞かれた場合の返し方を紹介します。
試用期間の退職理由を詳しく言いたくないときはどう伝える?
退職理由をすべて正直に細かく説明しようとすると、かえって話が長くなることがあります。
特に試用期間では、まだ勤務期間が短いため、上司から、
「具体的に何が合わなかった?」
「改善できることはない?」
「もう少し続ければ変わるのでは?」
と話を広げられることもあります。
退職意思が固まっているなら、まずは理由を簡潔にまとめます。
たとえば、
「実際に働いてみて、今後長く勤務を続けていくことが難しいと感じました」
または、
「個人的な事情も含めて今後について考えた結果、退職したいと考えています」
といった伝え方があります。
ポイントは、理由を詳しく言わないことと、退職する意思を曖昧にすることは別だということです。
理由は簡潔でも、
「退職したいと考えています」
という結論ははっきり伝えます。
試用期間で退職そのものをどう切り出せばいいか迷っている場合は、関連記事の「試用期間で辞めたいとき上司にどう切り出す?」も参考にしてください。
理由をぼかすときの伝え方
退職理由を詳しく話したくない場合でも、何も言わずに終わらせるより、ある程度まとめた言い方を準備しておくと会話を進めやすくなります。
状況によって使いやすい表現は少し変わります。
個人的な事情として簡潔に伝える場合
家庭や生活面など、職場では詳しく話したくない事情がある場合は、個人的な事情としてまとめる方法があります。
たとえば、
「個人的な事情もあり、今後勤務を続けることが難しいと考えています」
「私自身の今後について考えた結果、退職したいという結論になりました」
といった言い方です。
「個人的な事情です」とだけ言うと、相手によってはさらに聞かれることもあります。
その場合は、
「詳しい内容は控えさせていただきたいのですが、勤務を続けることが難しいという判断は変わりません」
と返す方法もあります。
仕事とのミスマッチとして伝える場合
仕事内容や職場環境などに違和感があった場合でも、特定の誰かや会社そのものを批判する必要はありません。
たとえば、
「実際に勤務する中で、自分が想定していた仕事内容との違いを感じました」
「自分自身の適性や今後を考えた結果、この環境で長く続けることは難しいと判断しました」
といった表現があります。
「会社が悪い」という言い方ではなく、自分との相性やミスマッチとしてまとめると、話を必要以上に対立的にしにくくなります。
今後の方向性を理由にする場合
転職や今後の働き方について考え直したことを理由にする方法もあります。
たとえば、
「今後の働き方について改めて考えた結果、別の方向に進みたいと考えています」
「自分の今後を考えた結果、こちらで勤務を続けるより別の方向を選びたいという結論になりました」
という言い方です。
ただし、
「今後の方向性が……」
と抽象的に伝えると、上司から「具体的には?」と聞かれる可能性もあります。
そのため、聞き返された場合の返答まで準備しておくと安心です。
本当の不満をそのまま話したくない場合
試用期間で辞めたい理由が、
人間関係
上司との相性
仕事内容
職場の雰囲気
働き方
入社前とのギャップ
などであっても、そのまま全部話す必要はありません。
特に退職意思がすでに固まっている場合、不満を細かく説明すると、
「そこは改善する」
「担当を変える」
「もう少し様子を見て」
と、退職の話が改善提案の話に変わることがあります。
もちろん、伝えたいことがあるなら話しても構いません。
ただ、目的が、
「不満を改善してほしい」
ではなく、
「退職したい」
なのであれば、話す内容を絞った方が会話を進めやすい場合があります。
たとえば、
「特定の一つだけが理由ではなく、実際に勤務する中で総合的に考えた結果です」
という伝え方もできます。
さらに詳しく聞かれたらどう返す?
上司によっては、簡潔に理由を伝えても、
「それは具体的にどういうこと?」
と聞いてくることがあります。
この場合も、質問されたからといってすべて詳しく説明しなければならないと考える必要はありません。
「具体的には何が合わなかった?」と聞かれた場合
仕事内容や職場環境について詳しく話したくない場合は、
「一つの点だけが原因というより、実際に勤務してみて、自分には長く続けることが難しいと感じました」
と返せます。
もう少し具体性を持たせるなら、
「仕事内容や働き方を含めて、自分が想定していたものとの違いを感じました」
という表現もあります。
ここで特定の人の名前や具体的な不満まで話したくなければ、無理に広げる必要はありません。
より詳しい返し方は、関連記事の「試用期間の退職で『何が合わなかった?』と聞かれたときの答え方」で紹介します。
「会社に不満があるの?」と聞かれた場合
会社や上司への不満が理由の一部だったとしても、退職時にすべて話したくない場合もあります。
そのときは、
「何か一つの不満が理由というより、自分自身の今後を考えて判断しました」
と返す方法があります。
あるいは、
「会社への不満というより、自分との相性や今後の働き方を考えた結果です」
とすることもできます。
相手を否定せず、自分側の判断としてまとめる形です。
「次の仕事は決まっている?」と聞かれた場合
退職理由を話していると、そのまま転職先の話になることがあります。
転職先について詳しく話したくない場合は、
「今後については自分の中で考えていますが、詳しいことは控えさせてください」
と答える方法があります。
まだ決まっていないなら、
「今後についてはこれから考えていく予定です」
でも十分です。
転職先が決まっていても会社名を伝えたくない場合は、関連記事の「転職先が決まったけれど会社名を言いたくないときの答え方」(準備中)で詳しく扱います。
理由をぼかすときに避けたい伝え方
退職理由を詳しく言いたくない場合でも、曖昧にしすぎると会話が長引くことがあります。
特に次のような伝え方には注意しましょう。
「なんとなく合わないので」
短すぎるうえに、相手からすると、
「何が?」
「どの部分が?」
とさらに聞きたくなります。
詳しく話したくない場合でも、
「実際に働く中で、自分が想定していた環境との違いを感じました」
くらいまで言った方が会話を進めやすくなります。
「少し考えたいです」
本当は退職すると決めているのに、
「少し考えたいです」
と伝えると、退職相談ではなく「まだ迷っている状態」と受け取られることがあります。
退職意思が固まっているなら、
「考えた結果、退職したいと考えています」
と結論を伝えましょう。
「全部自分が悪いので」
角を立てないようにしようとして、
「私が全部悪いので」
と必要以上に自分を責める必要もありません。
退職理由を簡潔に伝えるだけで十分です。
必要以上の自己否定は、相手に理由が伝わりにくくなることもあります。
理由を詳しく言わなくても退職意思はぼかさない
退職理由を話したくないときに一番大切なのは、
理由の詳しさと、退職意思の強さを分けること
です。
たとえば、
「詳しい理由は控えさせていただきたいのですが、退職したいという意思は固まっています」
という言い方なら、理由は広げずに結論を伝えられます。
逆に、
「ちょっと合わない気がしていて……」
だけで終わると、上司からすると、
「まだ迷っている」
「改善すれば残るかもしれない」
と受け取る可能性があります。
退職すると決めているなら、話したくない部分は話さなくても、結論まで曖昧にする必要はありません。
「もう少し続けてみたら?」と言われた場合
理由を詳しく話さないことで、
「まだ慣れていないだけでは?」
と引き止められることもあります。
その場合は、
「お気遣いいただきありがとうございます。ただ、自分なりに考えたうえで決めたことなので、退職の意思は変わりません」
と返すことができます。
ここで理由を追加して相手を納得させようとしすぎる必要はありません。
退職理由について話すことと、相手を説得することは別です。
詳しくは、関連記事の「試用期間で『もう少し続けてみたら?』と言われたときの断り方」(準備中)も参考にしてください。
まとめ|退職理由は簡潔でも、結論ははっきり伝える
試用期間で退職理由を聞かれても、本当の理由をすべて詳しく話したいとは限りません。
そんなときは、
「実際に働く中で、自分には長く続けることが難しいと感じました」
「今後について考えた結果、退職したいという結論になりました」
など、必要な範囲で簡潔に伝えれば十分です。
さらに詳しく聞かれた場合も、
「詳しい部分は控えさせていただきたいのですが、退職の意思は変わりません」
と線を引くことができます。
大切なのは、
理由を詳しく話さないことと、退職意思を曖昧にすることを混同しないことです。
理由は簡潔でも、退職する意思が固まっているなら、その点ははっきり伝えておきましょう。
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